この度、株式会社クアンド(本社:福岡県北九州市八幡東区/代表取締役:下岡 純一郎/中野 雅俊、以下 クアンド)は、福岡ひびき信用金庫(福岡県北九州市八幡東区/理事長:野村 廣美)と共同で、日次で配信される口座取引データから疑わしい取引(振り込め詐欺など)をAIが判定するシステムに関して、共同開発/実証試験を実施しましたのでお知らせいたします。
■プロジェクトの背景
福岡ひびき信用金庫では、しんきん共同センターより提供される口座確認データ日報配信を基に、各営業店及び本部で職員が疑わしい取引を手動で判定できるシステムを2008年に自社で開発し、運用しておりました。
しかし、このシステムでの判定では、それぞれの営業店で平均して15分程度の作業負荷がかかっており、福岡ひびき信用金庫全体(本部含む)では、12時間/日程度の作業負荷となっておりました。また、この業務は属人的な経験と勘による判断が伴うため、担当者ごとの判定精度のバラつきや職員教育に要するコストが課題になっていました。
そこで、ITを活用した産業のデジタルトランスフォーメーションのノウハウを持った地元北九州のスタートアップ企業クアンドと共同で、これらのシステムを通して蓄積された10年超のビックデータを活用し、「AIによる疑わしい取引の自動判定」を行うプロジェクトを立ち上げました。
※イメージ図
■「検証業務AI化」プロジェクトの実証実験について
クアンドと福岡ひびき信用金庫では、これまで蓄積された口座取引情報と職員が疑わしいと判定したデータをAIに学習させ、職員による判定作業とAIによる判定作業の精度・スピードの比較検討を行っています。現在までに出ている結果では、AIは店舗の職員と同程度の判定精度を持ち、職員の1/60程度の時間で疑わしい口座を判定できることが確認されています。これにより、各営業店で行っていた毎日の判定作業をAIに置き換え、本部職員による最終判定のみで、これまでと同等の判定精度を出すことが期待されています。
■「検証業務AI化」プロジェクトの今後について
今後、この判定業務AIシステムは、しんきん共同センターが2020年度にリリースするAMLシステム(アンチマネーロンダリングシステム)にも対応していく予定となっており、他信用金庫でも利用できるよう、システムを汎用化し、パッケージ化してリリースする予定です。
■クアンドについてhttps://quando.jp/
株式会社クアンドは、2017 年に設⽴した福岡のスタートアップ企業で「地⽅産業・レガシー産業のアップ デート」をミッションとして掲げ、九州地域を中⼼にデジタルトランスフォーメーション事業を展開して おり、パートナー企業様と一緒に、各産業特有の課題を解決するソリューションをパッケージ化し、展開するというサービスを提供している。
■福岡ひびき信用金庫について https://www.fukuokahibiki.co.jp/
福岡県北九州市に本部を置く九州で最大級の規模を誇る信用金庫。1924年に設立され、2001年の北九州八幡信用金庫と若松信用金庫との合併を機に現在の金庫名となった。2003年には新たに新北九州信用金庫、門司信用金庫、直方信用金庫、築上信用金庫と合併。北九州市に拠点を置き、福岡県一円のほか山口県下関市・大分県中津市などを含むエリアの中小企業および個人へ、地域密着型の金融サービスを提供している。
※本リリースに記載されている会社名、製品名、サービス名は、当金庫または各社、各団体の商標もしくは登録商標です。
<本件に関するお問い合わせ先>
福岡ひびき信用金庫 事務部 事務管理グループ TEL: 093-922-3762
事務部 システムグループ TEL: 093-922-3173
<製品に関するお問い合わせ先>
株式会社クアンド E-mail:info@quando.jp